読書メモ『馬上の星 小説・馬援伝』
呂母の乱あたりまで読んだ。
今のところ妙な牧場物語が始まったかと思えば拠点を転々としたりと展開がせわしく、めぼしい人物も出てこなくて退屈な感じ。
本の終盤になってようやく馬援の歴史上の活躍が描かれるようになった。ただ淡白な描写に留まっていた。
一通り読んでみたけど、単調で人物の掘り下げも少なく、それほどおもしろいものではなかった。大勢の人が登場したものの、それらの人がうまく活躍することもなく終わってしまった。
新・後漢初期という分かりにくい時代で、中央とは離れた地が舞台だったのも退屈さに拍車をかけていたかもしれない。とはいえ、平凡で地味に見える行動・決断をいつになっても変わらずに実践し続ける馬援の(一見して分かりづらい)凄みみたいなものは伝わったと思う。
忙しい連載スケジュールのなか強引に書き上げた感じかなと思った。売れた作家のこういう作品を見るのはやるせない。やっぱりもっとちゃんと人生を掛けて作られたような物語を見たい。
ただ、やっぱり著者がところどころに散りばめた「とっておき」は良かった。そういうのはまた見返したい。
ちょっと直してブログに上げた。 https://778a0a.hatenablog.com/entry/2024/12/08/140501